読書について 2023年5月31日
『明るい部屋の謎』(セルジュ ティスロン)読了
『明るい部屋の謎』(ティスロン)読了。
文学研究会(芥研)の次回発表者清水君が本書について発表するということで、『明るい部屋』(バルト)に続き、本作を読んだ。ティスロンは1948年生まれのフランスの精神分析者であるが、さまざまな著作を発表しており、本作は写真論についてである。バルトの『明るい部屋』において規定されてしまい、そこから出られなくなった写真論を独自の理解と様々な哲学的論考をもとに、独自の写真論を展開している。それはバルト批判でもありオマージュでもある。
一読で全て理解というわけにはいかないが、バルトよりは読みやすく、首肯できる点もままあった。
研究会の日までまだ時間がある。『明るい部屋』とともに、本作ももう一度二度読み直し一層の理解を深めたい。