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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

「カント」はサイコー!

読書について 2024年5月17日

「カント」はサイコー!

 昨日(5/16)は夜中から朝にかけてけっこうな雨であった。大威張りで畑仕事休みの判断をした。

 ところで,かなり昔からの傾向であるが,いくら君は充分なる睡眠時間を確保できない。寝つきはいい(たくさんお酒をいただいておりますので)。ところが,3~4時間ほどで目が覚め,それから質の良い睡眠を取ることができない。睡眠は量ではない,質である。いや,両者のバランスが大切なのであろう。特に,ここ1週間ほど,睡眠の質が悪く畑でもいいパフォーマンスを発揮できないでいた。

 朝から読書三昧の時間を過ごす。ここ半年の中心は「柄谷行人」の著作群の読解である。特に近著2編(『世界史の構造』『力と交換様式』)の深い読解と解釈がテーマだ。その為に著者の過去の作品に当たったり,よく引用される「カント」や「マルクス」に立ち戻る必要性が生まれる。というわけで,ここ最近の課題はカント『純粋理性批判』である。もちろん徒手空拳で難解な大作に太刀打ちできるはずがない。そこで,入門書を2冊で概要を掴み,原書に当たろうと思っている。先ごろ「西研」の「100分で読書 カント」のテキストを読み,現在,竹田青嗣『カント『純粋理性批判』』をゆっくり丁寧に読んでいる。これは解説本というより,カントの言葉をやや簡潔に置き換えながらも『純粋理性批判』の言葉を原書通りに並べつつ,なるべく竹田青嗣の解釈が混じらないように配慮した作品である。

 それはすでに充分難しい。何度も何度も読み返し,辞書を引き,メモをとりながら,蝸牛のごときスピードで進んでいる。

 時に脳が限界を迎え,受け入れられなくなることしばし。

 気がつくと,本を片手にうつらうつらしている。船を漕いでいる。これがまた,なんともいえず心地よい。あちらとこちらの「はざま」で揺蕩うているのだ。

 昔なら,自らの無能さを責め,冷水で顔を洗っていただろう。しかし今はそんなことはいない。いつまでにカントを理解し,論文を書かねばならないとか,単位をもらえないとか,卒業できないとか,といったいわば外力によってこの読書が進んでいるのではないからだ。

 私の興味と意志か推進力のすべてだ。だから今無理しない。勿論完全ではないが,私は私の自由意思によって私の行動を規定している。私に命じることができるのは「私」だけである。つまり私は自由だ。

だから

カントはサイコー!なのである。

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