文学を志して50年。 恥ずかしながら、「雪国」を今まで通読したことがありませんでした。もちろん何回か挑戦したことはあります。しかし、どうにも川端の新感覚派的手法(なんていうのかな感覚的なんですとにかく。説明なく跳ぶんです。意識の流れってやつですかね)についていけず、イ・・・
川端康成『雪国』読了

川端康成『みずうみ』読了

なんとなく昔から本棚の端にあった。 「伊豆の踊り子」でもなく「雪国」でもなくい「山の音」でも「千羽鶴」でもなかった。川端の作品群では傍流にあたるのだろう。それをほんも気まぐれで手に取った。最後のページを繰って出た言葉は「なんじゃ、これや?」であった。 本作『みずうみ』・・・
エマニュエル・トッド『西洋の敗北』読了

エマニュエル・トッドは1951年生まれ,フランスの歴史人工学者・家族人類学者である。家族システムの違いや人口動態に着目する方法により(帯)現代を分析する。本書は2023年10月までに書かれ,日本語版の一刷は2024.11.10である。 タイトルはなにやら物騒で・・・
プラトン『国家』読了

2025.2.28~3.12 上下巻。1000頁。約2週間。長かった😮💨 アメリカの大学生が「読むべき本ベストテン」みたいな記事の筆頭が、プラトン「国家」だった。(ちなみ、にダーウィン「種の起源」、カント「純粋理性批判」等の名も上がっていた)。そこで昔からプラトンには・・・
ニーチェ『道徳の系譜』読了

前回の『善悪の彼岸』に引き続きニーチェ『道徳の系譜』(1887)である。ニーチェの大著『ツァラツストラかく語りき』はあまりに文学的なため,ニーチェの思想が誤って伝わるという心配から彼は『善悪の彼岸』を書いたが,それも箴言が多く一般に理解されない心配があり,それを補佐する・・・
門井慶喜『信長,鉄砲で君臨する』読了

珍しく、時代物のエンタメ。 現在、朝日新聞にて、北村透谷の奥様を主人公にした小説「夫を亡くして」を連載中の門井慶喜氏であるが、いくら君は毎日楽しく拝読している。門井氏の作品は過去に二篇読んでいた。『家康、江戸を作る』と『銀河鉄道の父』(直木賞)出る。家康を読み出した最初・・・
ニーチェ『善悪の彼岸』読了

とうとう、ニーチェに入った。 昔から、気になっていた哲学者である。ツァラつストラに挫折して以来、数十年ぶりの再挑戦となる。 色々西洋哲学を学んできて、どうしてもニーチェは避けられない。挑まなければならない。調べると多くの評論家は最大の傑作は「ツァラつストラかく語りき」であ・・・
ミシェル・ウェルベック『服従』読了

先日、読了した『プロット・アゲンスト・アメリカ』は、1940年アメリカでナチスを信奉するリンドバーグがルーズベルトを破り合衆国大統領になった結果、合衆国ユダヤ人が迫害されていく、という物語であったが、今回は、2022年フランスにおいてイスラーム政権が樹立する・・・
伊藤裕『老化負債』読了

陽水が「人生が二度あれば」で歌っている。 父は 今年二月で 64 顔の皺は増えていくばかり 仕事に追われ この頃やっと ゆとりができた ふと気づけば、六十四歳。子供に年老いた親として認識される年齢になったのだ。 いくら君の場合五十・・・
フィリップ・ロス『プロット・アゲンスト・アメリカ』読了

読み始めは1月4日。読了は昨日22日。結構かかってしまった。 内田樹氏が推薦していたので手にした。1940年頃のアメリカを舞台にしたフィクション。 切手集めに情熱を注ぐフィリップ少年(七歳)を語り手に、そのユダヤ人家族の物語である。平穏な生活に歴史の波がヒタヒタと押し・・・