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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

読書について

2025年7月3日

俵万智『生きる言葉』読了

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感動した。 なぜかわからないが、終始涙が流れた。時に,慟哭した。心が震えた。日常の言葉で深い内容をわかりやすく的確に表現する俵万智の腕はホンマすごい。 彼女の言葉に対する哲学(半端な奴はこういう言葉を使いたがる)は,日常の中から,息子との会話から,少しだけ立ち止まって,考えて・・・

2025年6月26日

福岡伸一『生物と無生物の間』読了

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 自分の中で、最近、福岡伸一ブームである。何がいいって、やはり文章がいい。上手いし、美しいし、また本として、読み物として、読者をぐいぐい引っ張っていく力がある。それは、彼の中で計算され尽くした構成が、そういった牽引力を生み出しているのである。    さて本作。こ・・・

2025年6月8日

出口智之『森鷗外、自分を探す』読了

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 昔、若い頃、漱石と鷗外が明治の二大巨頭として並び称される理由が今ひとつわからなかった。両者とも明治初期に西欧に留学し(鷗外はドイツ、漱石はイギリス)に、先進知識のみならず、近代的個人主義的思想を身につけ帰国し、古い体質のままの日本の慣習と戦いながら、最前線の知を啓蒙する、ま・・・

2025年6月4日

ホセ・ムヒカ 心を揺さぶるスピーチ 読了

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「 「世界で一番貧しい大統領と呼ばれたホセ・ムヒカ 心を揺さぶるスピーチ」読了。 先日(5/13)に、南米ウルグアイの元大統領「ホセ・ムヒカ」氏が亡くなった、と新聞にあった。享年90である。 思い出した。「世界で一番貧しい大統領」のキャッチフレーズで一時期大いにマスコミにも・・・

2025年5月28日

ハラリ『NEXUS情報の人類史』読了

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ようやく読了。やく一ヶ月本書に付き合ってきた。  著者ユヴァル・ノア・ハラリは、1976年生まれの歴史学者であり、現在はイスラエルのヘブライ大学で教鞭を取っている。もともとヘブライ語で書かれた『サピエンス全史』の英語版が2014年に発表されて以来、『ホモ・デウス』『21LE・・・

2025年5月1日

ロフティング『ドリトル先生航海記』読了

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 福岡伸一からのドリトル先生。本家ナチュラリストの冒険物語です。訳者「井伏鱒二」は博物学者と訳しています。本シリーズは土木技師であった作者ロフティングがアフリカなどに赴任中、子供たちに宛てた手紙が元になっているそうです。シリーズ最初『ドリトル先生アフリカ行き』は、三人称視点で・・・

2025年4月23日

福岡伸一『ナチュラリスト』読了

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いい本だった。  著者が「ナチュラリスト」として成長していく過程及びそれに関わる哲学を、さまざまな具体を引き合いに出しながら、著述した作品である。  著者は「ドリトル先生」シリーズの愛読者であり、第二弾である『ドリトル先生航海記』から登場し、以後全ての作品の語り手となる「・・・

2025年4月1日

川端康成『雪国』読了

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  文学を志して50年。  恥ずかしながら、「雪国」を今まで通読したことがありませんでした。もちろん何回か挑戦したことはあります。しかし、どうにも川端の新感覚派的手法(なんていうのかな感覚的なんですとにかく。説明なく跳ぶんです。意識の流れってやつですかね)についていけず、イ・・・

2025年3月29日

川端康成『みずうみ』読了

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 なんとなく昔から本棚の端にあった。 「伊豆の踊り子」でもなく「雪国」でもなくい「山の音」でも「千羽鶴」でもなかった。川端の作品群では傍流にあたるのだろう。それをほんも気まぐれで手に取った。最後のページを繰って出た言葉は「なんじゃ、これや?」であった。  本作『みずうみ』・・・

2025年3月26日

エマニュエル・トッド『西洋の敗北』読了

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エマニュエル・トッドは1951年生まれ,フランスの歴史人工学者・家族人類学者である。家族システムの違いや人口動態に着目する方法により(帯)現代を分析する。本書は2023年10月までに書かれ,日本語版の一刷は2024.11.10である。  タイトルはなにやら物騒で・・・

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