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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

読書について

2024年10月6日

高橋源一郎『「書く」ってどんなこと?』読了

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 作家であるタカハシさんはもう40年以上毎日文章を書いている。  まず彼はいう。「すべての文章は「わたし」が書いている」、ということを。「かけがえのないたったひとりの「わたし」が」が書いているということ。  そして「考えずに」書く、という指摘。  夏目漱石の「坊っちゃん・・・

2024年9月27日

今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』読了

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 まず、一言。  本書は大変な名著である。 オノマトペ研究から始まり二人の研究者は、誇大妄想的に(失礼)論を深め「言語の本質」にまで考察を進める。 今井は発達心理学の立場から、秋田は言語学の立場から、二人の研究は進む。  言語学では扱いの低い「オノマトペ」研究が旅の始・・・

2024年9月23日

千葉雅也『センスの哲学』読了

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『センスの哲学』だが、本書はセンスが良くなる本ではない。いわば筆者の芸術論である。カントの『判断力批判』を少し念頭に置いているようだ。 さて、まずさっくりとした感想であるが、まず、すべての著作に言えることだが、千葉氏は上から目線ではない。読者と同じ地平から語りかけてくる。そ・・・

2024年9月15日

松永K三蔵『バリ山行』読了

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 第171回芥川龍之介賞受賞作。選評で島田雅彦が「登山の細部を丹念になぞったオーソドックスな「自然主義文学」をベタに書いてきたところが評価された」とあり,ここに島田のシニカルを感じた。要は彼流のレトリックです小馬鹿にしているな,と思ったわけだ。  そこで,興味を持ち・・・

2024年9月10日

カント『純粋理性批判』(岩波文庫)読了

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 8月1日に始まった今回のクルーズは突然、本日(9/10)幕を閉じた。岩波文庫版で上・中・下、3巻の膨大な哲学書である上に、さらに難解ときている。本日は下巻の122頁から始まった。各巻およそ350頁ある。まだまだ、あと一週間はかかると思っていた。以前、ペラペラとめっくったとこ・・・

2024年9月7日

今井むつみ『「何回説明しても伝わらない」はいなぜ起こるのか?』読了

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相変わらずカントの最中。ようやく下巻に入る。先は見えてきた感じ。   「耽美派が老境に入りカント読む」 いくら 自虐であります。    さて,本作。次の作品のテーマは「言葉は伝わらない」であります。  で、本作を見つけカントの頭休めに目を通しま・・・

2024年8月25日

千葉雅也『オーバーヒート』読了

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 相変わらず、カント『純粋理性批判』の最中。今,中巻半分くらい。まだまだ,ようやく「アンチノミー」に最下からあたり。核心部分だから,一句一句大事に読む。だから遅い。その遅さこそ胸を張るべき,と自分を慰める(励ます)。    さて,カントと並走するのは,千葉雅也『・・・

2024年8月13日

千葉雅也『デッドライン』読了

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 今現在、過去の流れから、カント『純粋理性批判』と格闘している。現在4分の1といったところか。あと1ヶ月はかかるであろう。これと並行して、意識して小説を読むことにした。そして、それが、千葉雅也の初小説『デッドライン』なのであった。  千葉雅也氏とは、2023年の新書大賞を獲・・・

2024年8月1日

斎藤環『生き延びるためのラカン』読了

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 先日、久しぶりに「電車に乗って」「都会」へ行った。何となく、TSUTAYAに入りなんとなく本棚を眺めていたら、本作と目があった。手に取り、購入即決した。ラカン? 精神分析? 医者?斉藤? 茂吉とか北杜夫の末裔? 調べても書いていない? どうなんだろう?  カント『純粋理性・・・

2024年7月26日

斉藤哲也『哲学史入門Ⅲ』読了

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 とうとう最終Ⅲ読了。聞き書き哲学史、現代編。  Ⅲの射程。 1現象学(谷徹)フッサール・ハイデガー・メルロ=ポンティ・サルトル  2分析哲学(飯田隆)フレーゲ・ラッセル・ウィトゲンシュタイン   3近代批判と社会哲学(清家竜介)マルクス・ホルクハイマー・ベンヤミン ・・・

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