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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

読書について

2025年3月26日

エマニュエル・トッド『西洋の敗北』読了

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エマニュエル・トッドは1951年生まれ,フランスの歴史人工学者・家族人類学者である。家族システムの違いや人口動態に着目する方法により(帯)現代を分析する。本書は2023年10月までに書かれ,日本語版の一刷は2024.11.10である。  タイトルはなにやら物騒で・・・

2025年3月14日

プラトン『国家』読了

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 2025.2.28~3.12 上下巻。1000頁。約2週間。長かった😮‍💨  アメリカの大学生が「読むべき本ベストテン」みたいな記事の筆頭が、プラトン「国家」だった。(ちなみ、にダーウィン「種の起源」、カント「純粋理性批判」等の名も上がっていた)。そこで昔からプラトンには・・・

2025年2月26日

ニーチェ『道徳の系譜』読了

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 前回の『善悪の彼岸』に引き続きニーチェ『道徳の系譜』(1887)である。ニーチェの大著『ツァラツストラかく語りき』はあまりに文学的なため,ニーチェの思想が誤って伝わるという心配から彼は『善悪の彼岸』を書いたが,それも箴言が多く一般に理解されない心配があり,それを補佐する・・・

2025年2月19日

門井慶喜『信長,鉄砲で君臨する』読了

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 珍しく、時代物のエンタメ。  現在、朝日新聞にて、北村透谷の奥様を主人公にした小説「夫を亡くして」を連載中の門井慶喜氏であるが、いくら君は毎日楽しく拝読している。門井氏の作品は過去に二篇読んでいた。『家康、江戸を作る』と『銀河鉄道の父』(直木賞)出る。家康を読み出した最初・・・

2025年2月16日

ニーチェ『善悪の彼岸』読了

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とうとう、ニーチェに入った。 昔から、気になっていた哲学者である。ツァラつストラに挫折して以来、数十年ぶりの再挑戦となる。 色々西洋哲学を学んできて、どうしてもニーチェは避けられない。挑まなければならない。調べると多くの評論家は最大の傑作は「ツァラつストラかく語りき」であ・・・

2025年2月2日

ミシェル・ウェルベック『服従』読了

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   先日、読了した『プロット・アゲンスト・アメリカ』は、1940年アメリカでナチスを信奉するリンドバーグがルーズベルトを破り合衆国大統領になった結果、合衆国ユダヤ人が迫害されていく、という物語であったが、今回は、2022年フランスにおいてイスラーム政権が樹立する・・・

2025年1月30日

伊藤裕『老化負債』読了

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陽水が「人生が二度あれば」で歌っている。   父は 今年二月で 64 顔の皺は増えていくばかり  仕事に追われ この頃やっと ゆとりができた    ふと気づけば、六十四歳。子供に年老いた親として認識される年齢になったのだ。  いくら君の場合五十・・・

2025年1月23日

フィリップ・ロス『プロット・アゲンスト・アメリカ』読了

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 読み始めは1月4日。読了は昨日22日。結構かかってしまった。  内田樹氏が推薦していたので手にした。1940年頃のアメリカを舞台にしたフィクション。 切手集めに情熱を注ぐフィリップ少年(七歳)を語り手に、そのユダヤ人家族の物語である。平穏な生活に歴史の波がヒタヒタと押し・・・

2025年1月14日

竹田青嗣『はじめてのフッサール『現象学の理念』』読了

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 今年初めの、哲学的取り組みは「現象学」とする。 まずは手始めに、竹田青嗣のフッサールから。  現象学の概念を把握するのは、いくら君にとって至難である。大昔からずっと気になっていた。そこで、少し手を出してみる。しかしよく理解できず討死する。そんなことの繰り返しであった。で・・・

2025年1月5日

川端康成「眠れる美女」読了

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 こりゃ、やばい。相当やばい。  〈川端康成〉。言わずと知れた、ノーベル賞作家である。美しい日本語の使い手であり、抒情的な物語の名人である。  本作も、美しい日本語で描かれた切ない物語だが、その奥に男の、老人の絶望的な悲しみがある。ああ、とうとう、いくら君もこの境地に近づ・・・

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