黒川伊保子『孫のトリセツ』読了。新聞で見てついポチっと。あっという間に読めました。 筆者は、いくら君たちとほぼ同世代で2歳の孫がいる脳科学者・AI研究者である。これまでトリセツシリーズとして、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』『夫婦のトリセツ』など多数の著書を上梓してきた・・・
黒川伊保子『孫のトリセツ』読了

メルビィル『白鯨』読了。

メルビル『白鯨』ようやく読了。長かった。岩波文庫版で上中下三巻、ページ数は1000オーバー。1ヶ月間この作品と格闘した。 作者はハーマン・メルビル(1817〜1891享年72歳、米国)である。小説だけでは食えずさまざまな職業を経験した苦労人である。本作の名を知っている人・・・
竹田青嗣『カント「純粋理性批判」』読了

5月9日に読み始めた、竹田青嗣『カント「純粋理性批判」』をようやく昨日(6/2)読了した。いやあ、大変だった。饒舌でレトリカルなカントの文章を、竹田青嗣は簡潔に精一杯わかりやすくまとめてくれているのだが、それでも「いくら君」においては、途中頭がぼうっとし論理が追えなくなり船・・・
カントさん。ありがとう。

カントを読むと,歯を磨いたり,鼻毛を抜いたり,眉毛に一本ピョロっと伸びている毛などが気になったりする。→身だしなみに気を配るようになる。 また,よくうつらうつらし,心地よい。→気持ち良い。或いは健康になる。 つまり,「カント」は人間に配慮と快楽と健康をもたらす,というこ・・・
「カント」はサイコー!

昨日(5/16)は夜中から朝にかけてけっこうな雨であった。大威張りで畑仕事休みの判断をした。 ところで,かなり昔からの傾向であるが,いくら君は充分なる睡眠時間を確保できない。寝つきはいい(たくさんお酒をいただいておりますので)。ところが,3~4時間ほどで目が覚め,それから質・・・
千葉雅也『現代思想入門』読了

前回の『勉強の哲学』からの流れで本書を手にする。 哲学者であり小説家でもある千葉氏による彼の40代における総決算が本書である。 10代から現代思想を勉強してきた氏による,ある意味での青春の書ということになるのであろう。 氏に言わせると,「現代思想」とは1960年代・・・
千葉雅也『勉強の哲学』読了

筆者「千葉雅也」は、フランス現代思想の研究者であり、立命館大学教授であり、小説家でもある。ドクター論文のテーマが「ドゥルーズ=ガタリ」だというから、フランス哲学あるいは言語論(ビトゲンシュタイン)を掘り下げてきた人のようだ。1978年生まれであるから現在45歳。本書上梓が2・・・
森永卓郎『書いてはいけない』読了

森永卓郎『書いてはいけない』読了。 本作は、2024年1月に上梓された、いわば、筆者畢竟の暴露本である。内容は〈ジャーニーズ問題〉〈財務省問題〉〈日航ジャンボ機問題〉の3点である。いずれの問題にも共通することは、巨大な力を持った(利権に塗れた)組織が、自らの不正を隠蔽・・・
柄谷行人『トランスクリティーク カントとマルクス』読了

柄谷行人は2022年10月に彼の思想の到達点ともいえる『力と交換様式』を発表した。 これは資本主義の核心を追究する野心作であり、それを交換様式から見るという試みである。交換様式を武器に四つの事象を分析してみせる。その手腕はてだれており、彼自身の人生を大半をこの思考に回して・・・
西研「カント純粋理性批判」100分で名著

長く、柄谷行人の著書に関わっている。順番としては、あまりよくないのだが、『世界史の構造』『力と交換様式』そして、それらの原点でもある『トランスクリティーク カントとマルクス』と進んでいる(途中、関連文献や関連書に手を出したが)。この本は一部で「カント」を扱い、二部で「マルク・・・