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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

読書について

2023年10月9日

アベ・プレヴォー『マノン・レスコー』読了

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 毎回書いているが、芥研の次の課題がボードリヤール『象徴交換と死』という難解な哲学書である。九月六日に読み始め、現在4分の3というところである。なかなか前に進まないため、ちょこちょこ他の本も並行して読む。  今回は、アベ・プレボー『マノン・レスコー』である。作者は北フランス・・・

2023年9月19日

コンスタン『アドルフ』読了

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 次回の芥研(10月14日)の課題図書は、ジャン・ボードリヤール『象徴交換と死』という難解な哲学書の「第一部 生産の終焉」に決定した。よって、「いくら君」は9月6日から本書を読み始めた。  しかし、とにかく難しい。ベースにマルクス『資本論』とソシュールのアナグラム論があって・・・

2023年9月3日

昨日の「芥研」 「先生とシイタケ」(長谷川充)

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 昨日、14時よりズームにて「芥研」が開催された。お題は「先生とシイタケ」、発表は長谷川氏である。  『こころ』上巻で、「私」が父の病気の知らせを受け急遽「先生」に旅費を用立ててもらい国へ帰る。しかし、父は案外元気そうにしている。母は、「先生」にお礼として「今度東京へ行くときに・・・

2023年9月1日

夏目漱石『こころ』読了

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 いったい何回目だろう? 高校2年の時授業で取り上げられた直後に新潮文庫で読んでから、大学の時に2回くらい、教員になってから何回読んだだろう? もう忘れてしまった。何回読んでも、毎回発見がある。それは、人生の時を重ねるにつれ、今まで理解できなかった、人間であるとか、人の心理で・・・

2023年8月27日

平野啓一郎『本の読み方』スロー・リーディングの実践

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 前回紹介した『小説の読み方』のが、発展編だとしたら、本作『本の読み方』は初級編にあたる。読む順序(ここに紹介する順序)が逆になってしまった。だからと言って、なんということもない。それぞ素晴らしい読書論になっている。  本作は2006年刊行され、好評により2019年6月に文・・・

2023年8月24日

平野啓一郎『小説の読み方』読了

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 フランス心理文学読解シリーズを少しおやすみし、今回は平野啓一郎『小説の読み方』である。小説の読み方は、人によって、時代によって、性別によって、置かれる立場によって、それぞれ自由であることが保証される。  しかし作者が魂をかけ紡ぎ出した物語の真の意図を理解できなければ、作者・・・

2023年8月22日

内館牧子『終わった人』読了

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 本日は昨年の8月心筋梗塞で入院し、ステントを入れた87歳になる母の検診日であった。1年ぶりの心臓検査。造影剤のようなものを入れ、平常時の心臓の様子をRIでみる。その後、薬剤を投入し軽い運動をした状態に人工的にし、また同じようにRIで心臓を見て、差を比較し、現在の状況を判断す・・・

2023年8月21日

ラファイエット夫人『クレーヴの奥方』読了

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 「いくら君」は1980年(昭和55年)に一浪の末大学に入学した。文学部文学科日本文学専攻である。  思いっきり日本の文学作品を読み込むぞ! と気合が入っていた4月、文学部の学生が基本的必修の講座として「文学概論」といういう授業があった。担当は、永藤某で唐木順三の弟子を自認・・・

2023年8月17日

ラディゲ『肉体の悪魔』読了

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 前回に続いて、ラディゲ。処女作『肉体の悪魔』。訳者新庄嘉章の「あとがき」によると、『肉体の悪魔』はレイモン・ラディゲが、十六歳から十八歳の間に書かれたものとされている。本作が処女小説だというのであるから衝撃である。周知の通り、ラディゲは一九二三年、二十歳の時に亡くなっている・・・

2023年8月15日

ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』読了

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《最も純潔ではない小説と同じくらいに淫らな貞潔な恋愛小説》  先ほど、ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』を読了した。古い文庫本だ。奥付けを見ると、「昭和54年2月25日 三十一刷」とある(新刊で買った確かな記憶がある)。あらまあ、浪人中だ。今から、44年前!? ということは、・・・

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