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畑仕事、キャンピングカーの旅、サウナ、読書…晴耕雨読の日々を綴る【いくら君のこころととのう日記】

読書について

2023年8月21日

ラファイエット夫人『クレーヴの奥方』読了

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 「いくら君」は1980年(昭和55年)に一浪の末大学に入学した。文学部文学科日本文学専攻である。  思いっきり日本の文学作品を読み込むぞ! と気合が入っていた4月、文学部の学生が基本的必修の講座として「文学概論」といういう授業があった。担当は、永藤某で唐木順三の弟子を自認・・・

2023年8月17日

ラディゲ『肉体の悪魔』読了

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 前回に続いて、ラディゲ。処女作『肉体の悪魔』。訳者新庄嘉章の「あとがき」によると、『肉体の悪魔』はレイモン・ラディゲが、十六歳から十八歳の間に書かれたものとされている。本作が処女小説だというのであるから衝撃である。周知の通り、ラディゲは一九二三年、二十歳の時に亡くなっている・・・

2023年8月15日

ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』読了

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《最も純潔ではない小説と同じくらいに淫らな貞潔な恋愛小説》  先ほど、ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』を読了した。古い文庫本だ。奥付けを見ると、「昭和54年2月25日 三十一刷」とある(新刊で買った確かな記憶がある)。あらまあ、浪人中だ。今から、44年前!? ということは、・・・

2023年8月11日

平野啓一郎『「カッコいい」とは何か』

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 タイトルだけ見れば、エラく軽薄に感じるかもしれない。しかし、筆者は、語源を探索し、戦後の日本に於けるジャズやロックの受容とともに、それがどのように爆発的に流行ったのかを検証するところから始める。  そして、「しびれる」という体感を起点に、「ドラクロワ=ボードレール的な体感・・・

2023年8月10日

森鴎外「ヰタ・セックスアリス」読了

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 最近の読書。平野啓一郎『三島由紀夫論』→三島由紀夫『仮面の告白』→森鷗外「ヰタ・セックスアリス」と流れてきております。というわけで、本日「ヰタ・セックスアリス」読了。中学生の時以来2度目だが、あの時はあまりよくわからなかった。着物の女の子が端折って主人公の前に飛び降りると・・・

2023年8月5日

三島由紀夫『仮面の告白』読了

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   本作を初めて読んだのは、多分42,3年前、大学生の時である。それから、少なくとも4,5回は再読している。  正直いって、ずっと本作の良さがよくわからなかった。いくら君が師事した、故人「田久保英夫」氏に『仮面の告白』について問うた際、三島とほぼ同年代の、発表時に新刊で読ん・・・

2023年8月1日

平野啓一郎『三島由紀夫論』読了

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 2023.7.11より読み出した平野啓一郎『三島由紀夫論』を本日(2023.7.31)読了した。  本作は平野啓一郎氏を文学に誘った(引き摺り込んだ?)三島由紀夫の4作品(『仮面の告白』『金閣寺』『英霊の声』『豊饒の海』)の作品論であり,作家論にもなっている。大変・・・

2023年7月22日

『堤未果のショック・ドクトリン』(堤未果)

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 堤未果の本は、文体が煽り気味で「ホンマかいな」と眉に唾をつけたくなるような感じがあるが、一つ一つ読んでいくと確かに彼女が、調べ、書き、多くの人々に訴えたい事実は確かな事のようだ。ただし、「アホな人にもわかるように」と言うことを考慮しすぎなのか(それが著者の問題か、編集者の問・・・

2023年7月14日

三島由紀夫「英霊の聲」

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 先日より、平野啓一郎『三島由紀夫論』を読んでいる。本作は、『仮面の告白』『金閣寺』「英霊の聲」『豊饒の海』の4作品を縦横に読み解きながら展開する、個々の作品論でもあり、また三島の作家論にもなっていると言う平野の力作である。  『豊饒の海』は学部の卒論で取り扱い、『金閣寺・・・

2023年7月12日

平野啓一郎『三島由紀夫論』

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 七月九日まで、芥研の課題をやり、みなさんに送付した。  五月は『街と不確かな壁』(村上春樹)六月は芥研、清水くん発表の写真論の予習のため『明るい部屋』(ロラン・バルト)、『明るい部屋の謎』(セルジュ・テスロン)を二度ずつ読み、それ以降は、自分の発表順のため、その準備として・・・

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